ひとり個人事業主のfreee会計の使い方をご紹介。9割以上は自動仕訳が可能

私のfreeeの使い方

freeeは、単なる帳簿付け用の会計ソフトではなく、経理業務自体を効率化、自動化できる仕組みを備えています。

とは言っても、具体的にどういう効率化ができるのか、いまいちイメージがわかない方も多いのではないでしょうか。

私は個人事業の経理にfreeeを使っていて、実はすでに9割程度の仕訳を自動で作成しています。手で入力しているのは1割以下です。

まだまだ改善の余地はありますが、ある程度経理の自動化が進んでいると思っています。

そこで今回は、私の作ったfreee会計の一部をご紹介していきます。ひとりで個人事業を運営している方は、よろしければご参考にしてみてください。

目次

私のfreee会計での記帳方法

私のfreee会計の使い方の一覧がこちらです。

私は会計サービスの提供とネット販売という2つの事業をしています。
このうちネット販売に関しては、日々、経費や売上が生じます。これをいかに効率化するかという点を軸にfreeeの仕組みを作っています。

取引使いこなしランク元データ取引登録方法
現金(プライベート資金)★★レシートファイルボックス+連続取引登録
銀行預金★★★口座連携口座連携+自動で経理
クレジットカード★★★口座連携口座連携+自動で経理
売掛金・売上(サービス業)★★★freee請求書freee請求書を自動連携
売掛金・売上(BASEでの販売)★★★販売サイトの売上データ販売サイトと自動連携+自動で経理
売掛金・売上(その他のネット販売)★★販売サイトの売上報告取引テンプレート+手動で経理

freeeの使いこなしランクについてはこちらの記事をご覧ください。

私がfreeeと自動連携している「口座」の一覧

まずは私がfreeeと自動連携している口座の一覧からご紹介します。freeeで言うところの「口座」は、freeeのホーム画面の左端に並んでいます。

私は次の4つをfreeeの「口座」として登録しています。

  1. 銀行口座・・・事業別に専用の銀行口座を用意して、freeeと連携しています。明細がfreeeに自動で取り込まれます。
  2. クレジットカード・・・銀行口座と同じく、事業別に専用の銀行口座を用意して、freeeと連携しています。
  3. 決済サービス・電子マネー・・・Amazonビジネス・ネット販売(BASE)と連携しています。
  4. 現金・・・デフォルトで用意されていますが、「現金」は使いません。

①銀行口座はfreeeに自動連携

まずは銀行口座。私は2つの全く異なる事業をしているので、事業ごとに専用の銀行口座を用意してfreeeに連携しています。

こちらの画面が、freeeに取り込まれた明細です。「取引日」と「取得日(freeeが明細を自動取得した日)」を見ていただくとわかりますが、入出金情報がタイムリーにfreeeに取り込まれているのがわかります。

銀行によっては同期のタイミングが異なりますが、私の使っている三井住友はほぼタイムラグなく取り込まれます。

②クレジットカードもfreeeに自動連携

次にクレジットカードです。銀行口座と同じく、事業別に専用のクレジットカードを用意して、freeeに連携しています。

クレジットカード明細も、私が使っているカードは、決済してから遅くても1週間以内にはfreeeに取り込まれています。

クレジットカード会社によっては、同期のタイミングが異なります。

自動登録ルールで記帳はほぼ自動

freeeに取り込んだ銀行口座やクレジットカードの明細は、自動登録ルールを設定しておくことで、「登録」ボタンを押すだけで記帳が完了できるようにしています。

私が設定している自動登録ルールの一部がこちらです。

ここで、一番したの枠で囲ってある部分を見てみてください。

私はネット販売で「クリックポスト」という配送手段を使っていて、ほぼ毎日出荷があります。
クリックポストの料金(1件あたり185円)はAmazonPay経由でクレジットカード決済しているので、クレジットカード明細には発送の都度、クリックポストの代金が取り込まれてきます。
これを一つずつ手作業で取引登録してると大変な手間です。

そこで、次のような自動登録ルールを設定しています。

Amazon Pay連携サービス185円の金額の明細が取り込まれたら、勘定科目「荷造運賃」で取引登録する」

このように設定しておくと、Amazon Pay連携での185円の取引が取り込まれたら、何も操作しなくても仕訳登録まで完了するのです。

毎日繰り返し発生する仕訳があれば、ぜひ自動登録ルールを設定することをおすすめします。

③決済サービスもfreeeに連携

決済サービスもfreeeに連携できるものを選んでいます。

消耗品のネット購入はすべてAmazonビジネスに統一

事業で使う消耗品などを、ネットで購入することは多いと思います。私はネット購入はすべて「Amazonビジネス」に統一しています。

Amazonビジネスだと、取引明細だけでなく「領収書」までfreeeに取り込んでくれるのでとても便利です。インボイス制度にも簡単に対応できます。

Amazonビジネスは、即日〜数日でfreeeに利用明細が取り込まれます。

ネット販売の売上もfreeeに自動取り込み

私はネット販売もしていて、販売プラットフォームを利用しています。
数種類のプラットフォームを使っているのですが、「BASE」はfreeeと連携しているので、売上明細が自動でfreeeに取り込まれます。

商品代以外に送料なども自動で取り込んでくれて、適切な勘定科目まで付けてくれるので、非常に便利です。

ただし、現在は「Creema」や「minne」については、freeeと連携できないため、残念ながら手動で登録する必要があります。この方法はこの後解説していきます。

現在残っている手入力仕訳

以上のように、口座連携や自動登録ルールを使って、9割以上の取引をほぼ自動で記帳しているのですが、中にはどうしても手入力しないといけない取引が残ってしまいます。

しかし、手入力の場合でもfreeeの機能をうまく使えばかなり効率化することは可能です。

手入力の売上は「取引テンプレート」を使用

まず、「取引テンプレート」の利用です。

取引テンプレートとは、よく入力する仕訳の取引登録画面の雛形のことです。
あらかじめ勘定科目や摘要欄を入力したテンプレートを用意しておけば、取引登録時にこのテンプレートを呼び出すことで、あとは金額さえ入力すれば取引登録が完了します。

こちらは、ネット販売の売上を月次で計上する際の取引テンプレートです。

売上高と販売手数料の金額を入力し、備考欄にサイト名と販売月を記載するだけです。

もし手入力しないといけない仕訳があれば、ぜひ取引テンプレートを活用することをおすすめします。

ネット売上を取引登録する時には、販売プラットフォームからダウンロードした月次の「売上明細」もファイル添付しておきます。

プライベートの財布から支払ったものはアプリでレシートを取り込み

店舗での支払いは事業用のクレジットカードを必ず使うようにしているのですが、どうしても現金払いしないといけない場面もあります。

例えば、切手やレターパックなどの購入は現金払いです。

そういった現金払いの取引を登録する場合には、次の方法をとっています。

  • レシートをfreeeのアプリで撮影
  • 連続取引登録」画面で、レシートを見ながら取引登録

現金払いのレシートをまとめて保管しておき、月1回、freeeのアプリを使ってレシートを撮影します。

するとfreeeのファイルボックスに画像が取り込まれるので、「連続取引登録」と言うメニューから記帳していきます。

レシート画面を見ながら入力できる上に、金額などは自動で入力してくれるので、とても効率よく記帳できます。

勘定科目の「現金」は使わない

そして最後のポイントですが、私は「現金」勘定は一切使いません

事業用の決済はすべてクレジットカードにしているので、事業用の「現金」は持っていません。

先ほどの例のように、切手代などを現金で支払わなければいけない場合には「現金」ではなく「事業主借」(freeeでは「プライベート資金」)の勘定科目を使っています。

事業用の現金を持つと、プライベート用の現金との使い分けが曖昧になったり、現金残高の管理が非常に大変です。

事業用の「現金」を使わないと言うのは、記帳の効率化で大事なポイントになっています。

まとめ

今回は、私のfreee会計の一部をご紹介しました。

  • 銀行口座、クレジットカードは事業専用のものを用意し、freeeに連携
  • 消耗品などをネットで購入する場合はAmazonビジネスを使う
  • 販売サイトもfreeeに連携して売上を自動で仕訳
  • 店舗での購入もすべてクレジットカード払いにして、現金を一切使わない
  • どうしても手入力しないといけない場合は「取引テンプレート」や「レシート撮影」、「連続取引登録」などを使って効率化

まだまだ改善の余地はありますが、個人事業でfreeeを使う方のご参考にしていただければと思います。

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